2012年6月5日火曜日

iOSアプリの広告でFacebook広告、AdWords、AdMobを比較してみた

iOSアプリQueuenceをリリースしている訳ですが、ただリリースしただけでダウンロードされるほど世の中は甘くありません。
という訳で、零細企業や個人レベルで無理なく出せる広告をいろいろ試してみました。
※なお、以下の記事はあくまでも弊社のiOSアプリを弊社なりの条件付けで出した結果ですので、他の事例と比較にならないことが十分に考えられます。ご注意ください。分析には多分に私見を含みます。

効果がよくわからないところで最初から数十万・数百万の広告投資は無謀ですし、そもそも先立つ物がありませんので、ここは現実的に数千円レベルで申し込めて、なおかつ手続きが簡単でピクチャーバナーを用意するとかしなくていい、出稿のハードルが低いメニューに限定してお試しすることにしました。
そこで選んだ広告が下記の3種。
  1. Facebook広告
  2. AdWords  
  3. AdMob   
ここで本来ならデータを出したいところなんですが、規約的に微妙なので各種数字については非公表とさせていただきます。ご了承ください。

Facebook広告に関しては以前のエントリに出稿までを書いたので興味のある方はそちらもどうぞ。

ところでFacebook広告とAdWordsはPC向けの広告メニューではありますが、iPhoneを使っている人はなんだかんだ言って結局母艦も持っているだろうという予測のもと実施しています(というか商材がなんであれ試してデータを取ってみたかったというのが本音)。なのでiOSアプリの広告としては不適切じゃね?というツッコミは無しでお願いします。


AdMobは配信先としてプラットフォームやOSのバージョンまで選べるので、スマホアプリの広告として無駄がないのが嬉しいです。クリックの最低入札額は$0.01(※1日の最低予算は$10から)から入れられるので、最初は「安いのは良いけど全然回らないんじゃないか」と心配していたんですが、北米に関しては結構impでてます。数日後に試しに$0.02にしてみたらimpが2倍〜日によっては3倍になりました。CTRも¢1の違いで0.1ポイントくらい上がったので、北米はまだまだブルーオーシャンかもしれません(使い方違うか?)。
図1
すでにストアに出ているアプリであれば、別に広告用の画像を用意しなくてもテキストだけでそれなりに見られる広告ができるのも嬉しいです(図1)。
さらに広告する対象がAdMobSDKを導入しているアプリであれば、CVRまでトラッキングできるのもすごいですね。
あと、CPMが非常に安いのも嬉しいです。だからといってimpが少ない訳ではなく、ひとえにCPCが安く収まっているからですね。これだと例えばコンヴァージョンが悪くても、iPhoneという限定されたデバイスで日に数万レベルで表示されているので、いつかアルファブロガーの目に留まってTechCrunchに紹介してもらえるかもしれないという夢が見れますw

AdMobでは日本向けに日本語でも出稿しましたが、こちらは北米の数倍のCPCとなりました。最初$0.01でimpが増えなかったので金額を上げて調整しているうちにこうなってしまいました。ざっくり感想ですが$0.1くらいでやっと北米の$0.02と同程度のimpとCTRになった感じ。このコスト差の要因は、私見ですが、端末台数の問題ではなく日本では大手のクライアントが特別多いからではないでしょうか。クリエイティブも入札額もお金をかけている広告主が多いんだろうなあと実際の広告を見ていてもしみじみ思います。もはや零細の出る幕じゃない気がします。

Facebook広告は、Facebookの中できっちりセグメントされたターゲットに広告を出せるのが魅力です。母数が多いターゲットを選択して、価格でCPMを選択すれば、めちゃめちゃ大量の広告を安価で実施できます。
しかし今回の私の実績ではCTRが0.00X%以下という惨憺たるものでした。敢えてアプリのダウンロードというコンバージョンには触れませんが、推して知るべし...orz
とはいえ、やはりこのimp数は魅力です。今回は数千円で数十万imp、リーチ数でも十万以上が実績で出ています。ということは、魅力的な商材と訴求力あるクリエイティブがあれば、非常に効果的な広告が打てるでしょう。
個人的な感想では、アイキャッチが強い画像やインパクトのあるコピーで、Facebookページへの誘導をかけるのが最も効率的かつ意味のある使い方だと思います。
まあ、スマホアプリの広告としては失敗でした。ブランディングには繋がっていると思う事にします。

AdWordsはやっぱ予算がかりますね。AdWordsで効果を出すのは零細には難しいです。よっぽど商材に自身があればいいですが、かなりニッチなキーワードでも上限単価を低く設定すると表示されにくいです。
ニッチとはいえ誘導先ページとの品質スコアが高いと数百円以上の単価を提示される(実績ではまずそこまでいきませんが)し、しかもニッチすぎるとこんどはそもそも検索ボリュームが足りなくて結局表示はされないという罠。難しいです。。。
それでもやはりGoogle先生ですね。そうはいっても一度ハマるとあっというまにクリックされていきます。『こんなニッチなキーワードを検索してしかもそこで表示されたテキスト広告をクリックするやつなんてホントにいるのか?』と半信半疑でしたが、いるんですよこれが。どんどん予算を消化していきます。データ取りの為にもわざとぎりぎり表示はするがクリックは最小というところを単価百円レベルで探っていたんですが、それでも数日で数万円消化します。
とまれ今回の実験でニッチなワードでも結構検索→広告クリックされることは実感できました。ランディングページがうまく作れれば即効性にある効果的な広告ですね。いつかまたその時に使いたいです。

さてAdWordsは基本はPCブラウザ向けの広告です。ところが実はAdWordsは一部のモバイル端末にも表示されるのですが、今回の実績ではクリックの半分以上がモバイルとタブレットでした。アプリの広告だからかもしれませんが。
ということなので、できればiOS限定でAdWordsを実施したいところなのですが、今のところそれはできません。フルブラウザを搭載した携帯端末(やタブレット)という括りしかできないので必然的にAndroidもBlackBerry等も対象になります。なのでiPhoneで表示したければ、ちょっと勿体ないですが"フルブラウザを搭載した携帯端末"を選びましょう。
技術的には"iOSのsafari向け"なんて切り分けは簡単なのですから早く実現して欲しいものです。

ところで、広告からのダウンロード実績およびCVRは微妙な問題なので今回明らかにできませんが、ざっくりいうとAdMob以外は厳しい結果でした。AdMobはCPAも満足できるレベルです(まあこのへんはそれぞれの事情で評価変わるのでさっくり流します)。

で、結局iPhoneアプリの広告としてどうなのよってことなので、やっぱりざっくりまとめます。
リーチ数からCPAまで総合的に考えると、スマホアプリの広告は

『 AdMobが一番効果的 』

だと思います(私見)

まあ、そうだよね。
一言付け足すと「北米のAdMobが最も効果的っぽい」です。英語対応しているアプリなら是非北米に出してみてください。
同じ予算なら日本の数倍の効果が見込めると思います。


機会があればiAdも試してみたいけどフィルレートが異常に低いのでほとんど実績でないでしょうね・・・って、あれ?そういえばiAdってどうやって出稿するんだっけ?

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